まちのとびら
経済・産業

日本の特許出願22.2万件 — 世界3位も、中国の6分の1以下

特許出願件数(居住者)の国際比較(2021年・World Bank)

2026-07-08公開読了時間: 約4分
経済・産業 — ポイント
  • 2021年の日本の特許出願件数(居住者)は222,452件で、世界第3位です。
  • 首位・中国との差は拡大し、4位・韓国との差は縮小傾向にあります。
  • 中国(約143万件)が圧倒的首位、米国(約26万件)が2位。日本は3位ながら中国の約15.6%にとどまります。

日本の技術力は世界でどの位置にあるのでしょうか。イノベーションの代表的な指標である特許出願件数(居住者)をみると、2021年の日本は 222,452件 で世界第3位です。しかし、首位の中国(約143万件)と比べるとその 6分の1以下 にとどまり、4位の韓国(約18.6万件)が僅差まで迫っています。World Bankの公表データをもとに、主要15カ国の特許出願状況を比較します。

主要国の特許出願件数(2021年)

特許出願件数(居住者)国際比較

2021年(World Bank)※上位15カ国

中国
1426644
アメリカ
262244
日本
222452
韓国
186245
ドイツ
39822
フランス
13386
イギリス
11592
イタリア
10281
カナダ
4710
オーストラリア
2966
オランダ
2080
スウェーデン
1771
スイス
1288
ノルウェー
946
ニュージーランド
330
順位国名出願件数(件)日本との比率
1中国1,426,644641%
2アメリカ262,244118%
3日本222,452100%
4韓国186,24584%
5ドイツ39,82218%
6フランス13,3866%
7イギリス11,5925%
8イタリア10,2815%
9カナダ4,7102%
10オーストラリア2,9661%

AI分析「日本の位置づけ」

2021年の特許出願件数(居住者ベース)において、日本は22.2万件で世界第3位を維持しています。しかし、その構図は大きく変化しています。中国は約143万件と日本の6.4倍に達し、知的財産の「量」では圧倒的な差が開いています。中国政府による研究開発投資の拡大やイノベーション奨励策が出願増加を後押ししていると考えられます。

一方、4位の韓国は18.6万件と日本との差が約3.6万件まで縮小しています。韓国の人口は日本の約半分であることを踏まえると、人口あたりの出願密度では韓国が日本を上回っている計算になります。サムスンやLGなど大手企業の積極的な知財戦略に加え、政府のスタートアップ支援政策が効果を上げている可能性があります。

欧州勢をみると、ドイツが約4万件で最も多いものの、日本の約18%にとどまります。フランス・イギリス・イタリアは1万件前後で推移しており、特許出願の「量」ではアジア勢が欧州を大きく引き離しているのがデータから読み取れます。

G7内の比較

G7に限定すると、日本はアメリカに次ぐ第2位です。3位のドイツ(39,822件)とは約5.6倍の差があり、G7の中では日本の出願規模の大きさが際立ちます。

G7の特許出願件数(居住者)比較

2021年(World Bank)

アメリカ
262244
日本
222452
ドイツ
39822
フランス
13386
イギリス
11592
イタリア
10281
カナダ
4710
順位国名出願件数(件)
1アメリカ262,244
2日本222,452
3ドイツ39,822
4フランス13,386
5イギリス11,592
6イタリア10,281
7カナダ4,710

AI分析「特許出願からみるイノベーションの課題」

日本の特許出願件数は「量」の面では依然として世界上位に位置しています。しかし、特許出願件数だけではイノベーションの質や経済的インパクトを十分に測ることはできません。近年、日本企業の特許出願は防衛的な出願(競合排除目的)の比率が高いとの指摘もあり、出願件数の多さが必ずしも新たな市場創造や収益向上に直結していない可能性があります。

また、中国の急速な出願増加は、量から質への転換期にあるとも考えられます。AI・半導体・EV関連の特許では中国企業の存在感が急速に高まっており、日本の技術的優位性が分野によっては縮小しつつあるとの分析もみられます。特許出願の「量」を維持しつつ、質の面でも国際競争力を保てるかが、今後の日本のイノベーション力を左右する構造的な課題と考えられます。

データ出典

・政府統計の総合窓口(e-Stat) https://www.e-stat.go.jp/

・World Bank Open Data


免責事項

本ページのデータ分析・構造化はAIを活用して行っています。数値は公的統計データに基づいていますが、政府や公的機関の公式見解ではありません。最新・正確な情報は各データの一次ソースをご確認ください。

シェアXでシェアはてブ

関連記事

経済・産業

2025年GDP成長率1.2% — 15カ国比較で中位、ドイツ・フランス・韓国を上回る

2025年の日本の実質GDP成長率は1.19%。前年の0.1%(ほぼゼロ成長)から大幅に回復し、15カ国比較で7位と中位に位置しています。ドイツ・イタリア・フランス・韓国を上回る一方、アメリカ・中国との差は依然大きい状況を、最新の国際比較データから読み解きます。

2026-07-08
教育

教育支出GDP比3.3% — 日本は主要15カ国で最下位

日本の教育支出はGDP比3.34%で主要15カ国中最下位。最高のスウェーデン(7.32%)とは約4ポイントの差。2015年からの推移と国際比較から、日本の教育支出の現在地を読み解きます。

2026-07-08
経済・産業

日本のジニ係数32.3 — 先進14カ国中6位の格差水準

World Bankデータによる日本のジニ係数は32.3(2020年)。先進14カ国中6位で、北欧諸国より格差が大きく、米国より小さい中位の水準です。

2026-07-08
経済・産業

日本の労働生産性84,354ドル — 主要15カ国で下から2番目、米国の約55%

2024年の日本の就業者一人当たりGDP(労働生産性)は84,354ドル(2017年US$)。主要15カ国中14位で、アメリカ(153,592ドル)の約55%にとどまります。G7ではイタリア・フランス・ドイツにも大きく引き離されている現状を、World Bankデータから読み解きます。

2026-07-08
経済・産業

日本の貿易開放度44.9% — 主要15カ国中3番目に低い水準

2024年の日本の貿易開放度(貿易額のGDP比)は44.9%で、比較対象15カ国中3番目に低い水準でした。アメリカ(25.0%)に次ぐ「内需型経済」の位置づけですが、オランダ(150.1%)やスイス(147.2%)など小規模開放経済との差は歴然です。

2026-07-08