貧困率の国際比較 — 日本はWorld Bank指標で未報告、欧州は14〜20%台
— 国内基準の貧困率から見る各国の格差の実態(2021年データ)
- ●2021年時点で、欧州主要国の貧困率(国内基準)はノルウェー12.2%からイタリア20.1%まで幅があります。
- ●データが取得できる国では概ね12〜20%台で推移しており、北欧が低く南欧が高い傾向が続いています。
- ●日本はWorld Bankのこの指標ではデータ未報告。厚労省発表の相対的貧困率(15.4%、2021年)を参考値として比較できます。
先進国でも5人に1人が貧困ライン以下で暮らしている国がある——そう聞くと驚くでしょうか。World Bankが公表する「貧困率(国内基準)」によると、2021年時点でイタリアは 20.1%、フランスは 15.6% と、高所得国でも一定の貧困層が存在します。一方、日本はこの指標でデータを報告しておらず、国際比較の枠組みから外れています。ここでは、各国の国内基準貧困率のデータを整理し、日本の状況を考えるための手がかりを探ります。
主要国の貧困率(国内基準)比較
主要国の貧困率(国内基準)
各国の最新データ(World Bank)
国際比較テーブル
| 国 | 貧困率(%) | データ年 |
|---|---|---|
| ノルウェー | 12.2 | 2021 |
| オランダ | 14.5 | 2021 |
| ドイツ | 14.8 | 2021 |
| フランス | 15.6 | 2021 |
| スイス | 15.8 | 2021 |
| スウェーデン | 16.1 | 2022 |
| イギリス | 18.6 | 2017 |
| イタリア | 20.1 | 2021 |
※中国(0%、2020年)は国内基準の定義が大きく異なるため、上表では除外しています。
※日本はWorld Bankのこの指標でデータ未報告です。参考として、厚生労働省「国民生活基礎調査」による相対的貧困率は15.4%(2021年)です。
AI分析:各国の貧困率が示すもの
データからは、欧州先進国においても国内基準で12〜20%の人口が貧困ライン以下にあるという実態が読み取れます。
北欧のノルウェー(12.2%)が最も低い水準にある一方、南欧のイタリア(20.1%)は約20%と高い水準にあります。この差には、社会保障制度の充実度や労働市場の構造的な違いが影響していると考えられます。北欧諸国は手厚い福祉制度と高い労働参加率を背景に貧困率を抑える傾向がある一方、イタリアでは南北の経済格差や若年層の高い失業率が構造的な課題として指摘されています。
ドイツ(14.8%)・フランス(15.6%)・スイス(15.8%)は14〜16%台に収まっており、西欧の中核国では比較的類似した水準が確認できます。ただし、この指標は各国が独自に定めた貧困ラインに基づくため、数値の単純比較には注意が必要です。国ごとに生活水準や物価が異なり、「貧困」の定義そのものが異なっている点を考慮する必要があります。
AI分析:日本の位置づけ
日本はWorld Bankの「国内基準の貧困率(SI.POV.NAHC)」にデータを報告していません。これは日本が公式に「国内貧困ライン」を設定していないことに起因すると考えられます。
代わりに国内で広く参照されるのは、厚生労働省「国民生活基礎調査」による 相対的貧困率 です。2021年の値は 15.4% で、等価可処分所得の中央値の半分(貧困線:127万円)を下回る世帯の割合を示しています。この数値を今回の国際比較データと並べると、ドイツ(14.8%)とフランス(15.6%)の間に位置する水準となりますが、算出基準が異なるため厳密な比較はできません。
OECDの統一基準による相対的貧困率では、日本は加盟国の中でやや高い水準にあることが継続的に指摘されています。特にひとり親世帯や高齢者世帯での貧困リスクが相対的に高いとされており、社会保障による再分配効果の限界が課題として議論されています。国際比較の枠組みに日本を位置づけるためには、異なる指標の定義と限界を理解したうえで、複数のデータソースを合わせて読み解くことが重要です。
データ出典
・政府統計の総合窓口(e-Stat) https://www.e-stat.go.jp/
・World Bank Open Data
免責事項
本ページのデータ分析・構造化はAIを活用して行っています。数値は公的統計データに基づいていますが、政府や公的機関の公式見解ではありません。最新・正確な情報は各データの一次ソースをご確認ください。