まちのとびら
医療・福祉

妊産婦死亡率3人 — 日本は世界トップクラスの安全な出産環境

— 10万出生あたり3人、主要15カ国中3位の低水準

2026-07-08公開読了時間: 約4分
医療・福祉 — ポイント
  • ●2023年の日本の妊産婦死亡率は10万出生あたり3人です。
  • ●日本は継続的に世界最低水準を維持しており、安全な出産環境が保たれています。
  • ●主要15カ国中3位。ノルウェー(1人)、オーストラリア(2人)に次ぎ、米国(17人)の約6分の1の水準です。

日本で子どもを産むことは、世界的に見てどれほど安全なのでしょうか。World Bankの2023年推計によると、日本の妊産婦死亡率は10万出生あたり3人で、ノルウェー(1人)、オーストラリア(2人)に次ぐ世界3位の低水準です。一方、同じ先進国である米国は17人と日本の約5.7倍にのぼり、先進国間でも出産の安全性に大きな格差があることがデータから読み取れます。

主要国の妊産婦死亡率(2023年)

妊産婦死亡率の国際比較

2023年(10万出生あたり・World Bank推計)

ノルウェー
1人
オーストラリア
2人
日本
3人
ドイツ
4人
韓国
4人
オランダ
4人
スウェーデン
4人
スイス
5人
イタリア
6人
フランス
7人
ニュージーランド
7人
イギリス
8人
カナダ
12人
中国
16人
アメリカ
17人

データテーブル

順位国名妊産婦死亡率(10万出生あたり)
1ノルウェー1
2オーストラリア2
3日本3
4ドイツ4
4韓国4
4オランダ4
4スウェーデン4
8スイス5
9イタリア6
10フランス7
10ニュージーランド7
12イギリス8
13カナダ12
14中国16
15アメリカ17

AI分析:日本の位置づけ

日本の妊産婦死亡率10万出生あたり3人は、15カ国中3位と世界トップクラスの低水準です。この背景には、日本の周産期医療体制の充実があると考えられます。妊婦健診の公費補助制度により平均14回の定期検診が受けられる環境や、NICUを備えた周産期母子医療センターの全国的な整備が、リスクの早期発見と迅速な対応を可能にしています。

注目されるのは、先進国間での格差の大きさです。米国の17人は日本の約5.7倍であり、医療費GDP比が世界最高水準(16.7%)であるにもかかわらず、妊産婦の安全性では大きく後れを取っています。医療保険制度の違いや、地方部での産科医不足による医療アクセスの格差が影響している可能性が指摘されています。

北欧諸国はノルウェー1人、スウェーデン4人と概ね低水準ですが、アジアでは韓国4人、中国16人と差が見られます。中国は急速な改善傾向にあるものの、都市部と農村部の医療格差が依然として課題と考えられます。

AI分析:変化の背景

日本が低い妊産婦死亡率を維持できている構造的要因として、いくつかのポイントがデータから読み取れます。

第一に、国民皆保険制度のもとで出産に関わる医療費の自己負担が抑えられていることがあります。出産育児一時金(50万円)に加え、自治体ごとの妊婦健診費用の公費補助により、経済的理由で受診を控えるケースが他国と比べて少ないと考えられます。

第二に、産科医療補償制度の導入(2009年)以降、分娩に関連する脳性麻痺への補償体制が整備され、医療機関のリスク管理意識が高まったことも背景にあると考えられます。

ただし、日本でも少子化に伴う分娩取扱施設の減少は進んでおり、地域によっては「お産難民」と呼ばれる状況が生まれています。現在の低い妊産婦死亡率を今後も維持するためには、周産期医療へのアクセス確保が課題となる可能性があります。

出典

データ出典

・政府統計の総合窓口(e-Stat) https://www.e-stat.go.jp/

・World Bank Open Data


免責事項

本ページのデータ分析・構造化はAIを活用して行っています。数値は公的統計データに基づいていますが、政府や公的機関の公式見解ではありません。最新・正確な情報は各データの一次ソースをご確認ください。

シェアXでシェアはてブ

お住まいの地域のデータを見る

関連記事